Serial article regarding M&A on NNA (vol.81)

A serial article (vol.81) regarding M&A in Malaysia written by our CEO was featured on The Daily NNA Malaysia Edition. In this article, , we would like to introduce the acquisition of Sin Lian Wah Lighting by RECOMM, which was announced on August 31, 2021.

www.nna.jp/news/show/2266944

前回は、東南アジアにおけるユニコーンの概要についてご説明しました。今回は、2021年8月31日に発表されたレカム(東京都渋谷区)によるシン・リアンワ・ライティング(本社:クアラルンプール、以下「SLW」)の買収案件についてご紹介します。

1.情報通信分野やOA機器ネットワーク、ビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)事業をグローバルに展開しているレカム

レカムは、OA機器や通信機器の販売・保守を行う企業として1994年に東京都に設立され、NTT製通信機器の販売を開始しました。その後、出資会社や系列会社を吸収し、大手企業の代理店業務やその他委託業務を獲得していきました。04年には大阪証券取引所ニッポン・ニュー・マーケット・ヘラクレス(現・東京証券取引所ジャスダック=スタンダード市場)に株式を上場しています。

日本以外では、中国、ベトナム、マレーシア、ミャンマー、インド、タイ、フィリピン、インドネシアに現地法人を有して、東南アジア諸国連合(ASEAN)地域を中心に事業を展開し、発光ダイオード(LED)照明や業務用エアコン、その他省エネ機器、OA機器のほか、エコ関連商材や新型コロナウイルス感染予防商材などの販売を行っています。

2.電器・照明器具の卸売を行うSLW

SLWは、オランダのフィリップスからのマレーシア国内で照明機器製品を取り扱う会社を設立してほしいという要請に応じ、03年に親会社であるシン・リアンワ・エレクトリックによって設立されました。現在は、フィリップスの照明器具販売で約30%の国内シェアを持つトップ代理店で、21年6月期における純資産は6億5,900万円、売上高は16億円、営業利益は1億4,700万円でした。新型コロナ感染拡大の影響を受けながらも増収増益となっており、業績を拡大し続けているとのことです。他にも、他メーカーの照明用アクセサリー、保安灯、遮断機、配線なども取り扱い、500社余りの代理店や小売店への卸販売や電子商取引(EC)販売も開始しています。 

3.買収の概要および狙い

レカムのプレスリリースによると、同社は7億2,500万円でSLWの全株式を取得し子会社化しました。今回の株式取得により売上高や利益、社員数において、マレーシアは日本、中国に続く3番目の事業規模となり、レカムにとって重要な拠点になるとのことです。レカムはローカル企業向けの事業基盤を構築することを重要課題と捉えており、今回の出資によってフィリップスブランド製品などの拡販に貢献するとともに、ローカル市場の販路開拓にもさらに力を入れていくということです。また同社は20年にウイルス除菌装置「ResPR(レスパー)」 の独占販売権を8カ国(マレーシア、シンガポール、中国、タイ、ベトナム、インドネシア、フィリピン、ミャンマー)で取得しており、マレーシアをレスパーの販売拠点として活用していく狙いのようです。

<プロフィル>神林義之(かんばやし・よしゆき)、ラジフ・ラムザン(Razif Ramzan)

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